広大なアフリカであるが、便宜上一つの文化圏としてまとめたい。
私は、ピアノが楽器の王であり、さまざまな国の民族音楽の中で用いられていることから、アフリカにもピアノ音楽があるにちがいないと考え、調べていくうちに、ナイジェリアやガーナを初めとしていくつかの国できわめてユニークなピアノ曲が作られていることがわかりました。
ガーナ人ピアニスト、ニャホ William Chapman Nyaho は、アフリカとアフリカ出身の作曲家のピアノ曲を精力的に紹介してCDを出し、また楽譜も出版しています(右:ニャホのCD、asa のジャケット)
また、ネットで<towards an african pianism>を検索し、取り寄せることで、同名のエッセイ集(英語)、楽譜、2枚のCDを入手出来ました。
これらのCDは、アフリカ全般と、さらにアフリカから欧米に出た作曲家のピアノ曲を対象にしています。まずこちらの作品から紹介しましょう。欧米に出た作曲家の作品は欧米各国の欄でも紹介しています。
<アフリカ(全般)のピアノ曲のCD African Continent>
piano:William Chapman Nyaho
収録曲
①Talking Drums Ukom、lulu、Egwu Amala‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ Joshua Uzoigwe(ナイジェリア)
②Three Jamaican Dances No.1、No.2、No.3‥‥‥‥‥‥‥‥‥ Oswald Russell (ジャマイカ)
③Scherzo ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ Coleridge-Taylor perkinson(アメリカ)
④Deep River ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ Samuel Coleridge-Taylor(イギリス)
⑤Troubled Water ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ Margaret Bonds (アメリカ)
⑥Variation on an Egyptian Folksong‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥Gamel Abdel-Rahim(エジプト)
⑦”In The Bottoms” Suite Prelude:Night、His Song、Honey:Humoresque、 Barcarolle:Morning、、
Dance:Juba ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ Robert nathaniel Dett (アメリカ)
⑧Earthbeats,Op.22‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ Gyimah labi (ガーナ)
①の第1楽章はこちらにもJoshua Uzoigwe - Talking Drums: Ukom (Live at Boston Conservatory at Berklee) - Bing video
④は有名な黒人霊歌「深い河」を編曲したもので名曲です。
⑧はダイナミックな作品。
楽譜はニャホが編集した全5巻の<Piano Music of Africa and the African Diaspora> (Oxford University
Press)の中で、①の1部ーVolume4と5、②の1部ーV.3、④V3、⑤V.4、⑥V.3、⑦の内2曲ー V.5に収録されています。⑥はVerlag Doblingerからも出版、⑧は University of Ghanaのホームページから印刷できます。
‥‥‥‥‥‥‥‥
2.asa (MSR Classiks MS1242)
piano:William Chapman Nyaho (写真)
収録曲
①Studies in african Rhythm Udje、Jali、Okoye、Iroro、Ayevwiomo、Agbadza
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ Fred Onovwerosuoke (ナイジェリア)
②January Dance ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ Robert kwami (ガーナ)
③Township Guitar ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ Roux (南アフリカ)
④Flowers in Sand 1.After the First Rain、2.Colours in the Dunes‥ Bongani Ndodana (南アフリカ)
⑤Coma Dance‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥‥‥‥ Halim El Dabh (エジプト)
⑥Preludio Cubano‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥‥‥Amadeo Roldan y Gardes (キューバ)
⑦La Dangereuse‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥‥ lamothe (ハイチ)
⑧Sept pieces Creoles Pomme Cannelle‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥ ‥ -Pierre Pradel (グアダルーペ)
↑CDにはこう書いてあるのですが、こんな国ありましたっけ?
⑨Dances in the Canebrakes Nimble Feet、Tropical Noon、Silk hat and Walking Cane
‥‥‥‥Florence price (アメリカ)
➉Three preludes 1.Joshua Fit the Battle of Jericho、2.Poor Mourner's Got a Home、
3.My Lord Didn't Rain ‥‥‥‥‥‥‥‥‥Wallace Cheatham (アメリカ)
⑪Toccata‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥Coleridge Taylor Perkinson (アメリカ)
①→ナイジェリアの項を参照のこと。楽譜は①が<Twenty-Four studies in African Rtythms
VolumeⅠ&Ⅱ>(Fred Onovwerosuoke, AMP)でOnovwerosuokeのホームページから購入できます。
<Piano Music of Africa and the African Diaspora>(Oxford University Press)で③がVolume5、V.4⑤V.4⑥V.2⑦V.3⑧V.2⑨の内2曲がV.3&2、➉V2&3、⑪V4、に収録されています。↑
William Chapman Nyaho at Lakewold Gardens - A Virtual Music from Home Concert - YouTube
↑ ニャホの演奏とインタビュー。
収録曲はTalkimg Drums Ukom(Uzoigwe)/My Scarf is yellow(Hale Smith)/Three Jamaican Dance No,2(Russel)/Honey(Dett)/Silk Hat and Walking Cane(Price)/Deep River(Coleridge-Taylor)/
Agbadza(Onovwerosuoke)/Builsa Work Song(Nketia)
3.kete(MSR Classiks MS1708) piano:William Chapman Nyaho
ニャホが編集した全5巻の楽譜集<Piano Music of Africa and the African Diaspora> (Oxford University
Press)の1巻、2巻の全曲が収録されています。
4.Towards an African Pianism Volume1 (同名の本の付録 ABA 0001 CD)
piano:Eric Moe、Glen Inanga、Lorna Young-Wright、Mark Boozer、Amy Rubin
収録曲
①Dagarti Work Song‥‥‥‥‥‥‥ J.H.Kwabana Nketia (ガーナ)
②Builsa Work Song ‥‥‥‥‥‥‥J.H.Kwabana Nketia (ガーナ)
③Dagomba ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥J.H.kwabana Nketia (ガーナ)
④Libation‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥J.H.Kwabana Nketia (ガーナ)
⑤Volta Fantasy ‥‥‥‥‥‥‥‥‥J.H.Kwabana Nketia (ガーナ)
⑥Themes from Chaka 1 ‥‥‥‥‥Akin Euba (ナイジェリア)
⑦Dance of the Honey Monkey ‥‥‥Eric Moe (アメリカ)
⑧Lustra variations‥‥‥‥‥‥‥‥ Joshua uzoigwe (ナイジェリア)
⑨Homage a Scriabin ‥‥‥‥‥‥‥Andres Wheatley (アメリカ)
➉Sharpevile 1960 ‥‥‥‥‥‥‥‥Andres Wheatley (アメリカ)
⑪Duo napolitain (naples Street)‥‥ Andres Wheatley (アメリカ)
⑫Valse Musette ‥‥‥‥‥‥‥‥‥Andres Wheatley (アメリカ)
⑬Last spring ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ Andres Wheatley (アメリカ)
⑭Scherzino ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥Andres Wheatley (アメリカ)
⑮ Anger and Jubilation ‥‥‥‥‥ Mark Boozer (アメリカ)
⑯The Village Children at Play‥‥‥ Nkeiru Okoye (アメリカ)
⑰Dusk ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ Nkeiru Okoye (アメリカ)
⑱~⑳ American Progressions ‥‥Amy Rubin (ガーナ/アメリカ)
①③④⑤⑥はEric Moe のコンサート動画に収録されています(この欄の下を参照のこと)。
②は上記の動画「William Chapman Nyaho at Lakewold Gardens」の後ろの方に入っています。
⑤の別の動画: Artis Wodehouse plays Volta Fantasy by J. H. Kwabena Nketia - YouTube
⑥は傑作。Chaka とは19世紀のズールー族(人?)の王です。この欄の一番下、Eric Moeのコンサートをリン
クするとこの曲が聴けます。
楽譜は<Piano Music of Africa and the African Diaspora>(Oxford University Press)で②と⑤がVolume1、
⑭V.3、⑰V.1に、<Towards an African Pianism Volume Two>に⑥⑦、⑱~⑳が収録されています。
5.Towards an African Pianism Volume2 (同名の本の付録 ABA 0002 CD)
piano:Darryl Hollister
収録曲
①Three Afrian Miniature Songs Without Words‥‥Paul Konye (アメリカ?)
②Three Preludes‥‥‥‥‥‥‥‥‥Wallace McClain Cheattham (アメリカ)
③Themes from Chaka 2‥‥‥‥‥‥Akin Euba (ナイジェリア)
④Three Ivory Mgnolia Fantasiesから Gary Powell Nash (アメリカ)
⑤Piano Pieces No.6‥‥‥‥‥‥‥ Robert Kwami(ガーナ)
⑥January Dance‥‥‥‥‥‥‥‥‥ Robert kwami(ガーナ)
⑦Agbigbo ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ Joshua Uzoigwe(ナイジェリア)
①はアフリカ風バッハ、②は上記のCD.2にあるのと同じ曲。③はEric Moeのコンサート動画でも収録されています(この欄、下から2行目)。④はやや難解。⑥はCD.2にあるのと同じ曲。 ⑦は木片を叩いて音を出したような作品です。
楽譜は<Towards an African Pianism Volume Two>に①が、<Piano Music of Africa and the African
Diaspora>(Oxford University Press)で②がVolume2と3に収録されています。
6.ナイジェリアのピアニスト、オモルディアのCD「African pianism」の全曲はこちらから。内容は
1 Bankole(ナイジェリア)、2~5 Nketia(ガーナ)、6~8 Onyeji(ナイジェリア)、9~13
Onovwerosuoke(ナイジェリア)、14 Earl(南アフリカ)、15~18 Benabdeljalil(モロッコ)、19~21
Euba(ナイジェリア)の作品となっています。
彼女の新しいCD「African pianism 2」の全曲はこちらから。内容は、1 Yifrashewa(エチオピア)、
2~6 Dada(アルジェリア)、7~10 Benabdeljalil(モロッコ)、11 Koapeng(南アフリカ)、
12 Mclachlan(南アフリカ、編曲)、13 Sowande(ナイジェリア)、14 Price(アメリカ)、
15-17 Euba(ナイジェリア)の作品となっています。
7.CD:Yokuwela Piano Music from the African Contenent の全曲をこちらから聴くことができます。内容は
1 Uzoigwe(ナイジェリア)、2~4 Sadoh(ナイジェリア)、5 Grove(南アフリカ)、6 Yifrashewa
(エチオピア)、7~8 Blake(南アフリカ)、9~11 Grove(南アフリカ)、12~14 Sadoh(ナイジェリア)
15 Onovwerosuoke(ナイジェリア)の作品になっています。
Eric Moeのコンサートの動画はこちら 曲目はNketia(ガーナ)のDagarti Work Song/Libation/Dagomba/
Volta Fantasy とAkin Euba(ナイジェリア)のTheme from Chaka 2/Study in African Jazz/Theme from
Chaka 1 です。
<エジプト Egypt>
まず前述の <アフリカ全般>の 1.senku と 2.asa にある曲をお聴き下さい。
謎めいた響きの作品、Halim El-Dabh(1921-2017)が作曲した《Mekta in the art of Kita》があります。題名の意味は「The Microcosm in the Art of Macrocosm」、楽譜はC.F.Peters Corporation から2つに分けて出版されています。ユーチューブに Halim El-Dabh の作品が多数あります。
《Mekta in the art of Kita》(全曲)、その中の《Sayera》
Nyaho performs Piano Music from the African Continennt ←Nhaho がこの中で5曲を弾いています。
<スーダン Sudan>
Ali Osman作曲《Agro Arab Blues》、なんだかよくわかりません。楽譜は <Piano Music of Africa and the African Diaspora, Volume5>(Oxford University Press)に収録。この人の作品は《Shirina Sawza, Mryame》と
《El Mokhamas El Masry》の方が面白いと感じました。スーダンの音楽はアラブ系のようです。
<エチオピア Ethiopia>
エチオピアのピアニスト兼作曲家 Girma Yifrashewa(1967ー )についての情報です。
Girma Yifrashewa, Ethiopian Classical Pianist (homestead.com)
Girma Yifrashewa《The Shepherd with the Flute, Prelude No.1》 p:Silvia Belfiore
いくつかある動画の内の一つです。
Girma Yifrashewa new best piano music/ ግርማ ይፍራሸዋ /Ethiopia - Bing video
<アフリカ(全般)のピアノ曲のCD>の 6. でも紹介しています。
私はアフリカの中でもエチオピアの音楽は異質なように思います。東アジアに近いメロディーです。
<モロッコ Morocco>
カナダの作曲家、ロシニョールがTitouanという美しい街に触発されて作った曲のようです。
François Rossignol 《Titouan》(楽譜つき)
こちらはモロッコ人の作品 Nabil Benabdeljalil(1972ー )の作品です。
<アルジェリア Algeria>
マルタの作曲家カミレリ Charles Camilleri (1931ー2009)に、この国の砂漠とその中で生きぬいている植物をスケッチした《Schraab》という作品があります。これは《Mediterranean Images》の第5曲です。
CD:Charles Camilleri Piano Music Volume2, Music from the Mediterranean, piano Murray McLachlan, Olympia OCD 464
Salim Dada(1975ー )の《Miniatures Algériennes 1、2、3、4、5》←なかなか面白いです。
<ナイジェリア Nigeria>
ナイジェリアはアフリカの中でもピアノ曲が盛んに創られている国のようです。 まず、始めにこちらをご覧いただくとこの国のピアノ曲の大体の傾向がわかると思います。
Choreowaves EP: Echezonachukwu Nduka, piano - YouTube
Echezonachukwu Nduka はナイジェリアのピアニストで、この名前で検索すると多くの動画が見つかります。
こちらは、ナイジェリアのピアニスト、オモルディア Rebeca Omordia のホームページです。 ヨーロッパの作品を弾いた動画の間に、この国のFred Onovwerosuoke(1960ー )の《24 Studies in African Rhythms》から
数曲を弾いた興味深い動画がはさまっています。 Video — REBECA OMORDIA
オモルディアのCD:Ekele Piano Music by African Composers, piano:Rebeca Omordia, Heritage HTGCD 188
収録曲
①Variations for little Ayo‥‥‥‥‥‥Ayo Bankole (ナイジェリア)
②Piano Sonata No.2 ”The passion ”‥Ayo Bankole (ナイジェリア)
③Ya Orule ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥Ayo Bankole (ナイジェリア)
④24 Studies in African Rhythms No.1、3、8、11、15、18、23、24
‥‥Fred Onovwerosuoke (ナイジェリア)
※CDやユーチューブで曲名の一部が間違って記載されていることが、楽譜と照合した時に判明しまし
た。No.8は曲名がNo.15 Mother Earthと書いてありますがAyevwiomo Dance1が正しく、同様にNo.11
はNo.8 Ayevwiomo Dance1ではなくAyevwiomo Dance3、、No.15はNo,11 Ayevwiomo Dance3ではな
くMother Earthとなります。この曲は「Mother Earth」のタイトルの通り、母なる地球を守ろうと力強
く呼びかける曲で名曲だと思います。
⑤Nigerian Suite‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥Ayo Bankole (ナイジェリア)
⑥African Suite ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥Ayo Bankole (ナイジェリア)
⑦Ekele (Greeting)‥‥‥‥‥‥‥‥ Christian Onyeji (ナイジェリア)
⑧Echoes of Traditional Life‥‥‥‥‥Christian Onyeji (ナイジェリア)
⑨Chineke Diri Ekele ‥‥‥‥‥‥‥Christian Onyeji (ナイジェリア)
③と④が特に面白い。②の楽譜はイフェ大学の出版局が発行(University of Ife Press)、④はFred Onovwerosuokeのホームページから購入できます。
イフェ大学の出版局から西洋楽器を用いた民族音楽の楽譜(ピアノ、オルガン、フルートとピアノ、歌曲)が出ており、ここから入手したAkin Euba(1935ー2020)作曲《Scenes from Tradiotional Life》はアフリカの大地とそこに生きる人々の生活を12音技法を用いて描いた3曲。技法的にも独特で、その第2曲は8分の17拍子の曲です。第1曲の楽譜は<Piano Music of Africa and the African Diaspora>(Oxford University Press)のVol.3にも収録されています。
Akin Euba作《Scenes from tradiotional life》 ←第1曲の映像が入っています。
ウゾイグウェ Joshua Uzoigwe(1946ー2005)の《Agbigbo》、agbigboとは鳥の名前のようです。話の種に
ということで良いですから、一度聴いてみてください。
その他、オンイェジ Christian Onyeji(1967ー )の作品。
"Ufie" Igbo dance by Christian Onyeji at The African Concert Series - Bing video 《Ufie Ⅲ》
<ベナン Benin>
ベナンは旧名をダホメーといいました。オーストラリアの作曲家グレインジャー Percy Grainger(1882ー1961)に《In Dahomey》(ダホメーにて)という軽快(ただし演奏は至難)な作品があります。
<ガーナ Ghana>
前述の<アフリカ全般>をご覧ください。CD、senkuで紹介したGyimah Labi のピアノ曲の楽譜がいくつもUniversity of Ghana のホームページに掲載されており、《Earthbeats op.22》もその一つです。labiの作品はどれも演奏するためには高度な技術が要求されます。どなたか挑戦される方はいらっしゃいませんか。
Stylistic Traits In African Pianism Works Of Three Art Music Composers J. H. Nketia, Akin Euba And Gyimah Labi (ug.edu.gh) ↖<Earthbeats op.22>の楽譜。299ページから。ここには E.Boamah の演奏が容易な諸作品、J.H.kwabana Nketiaの《Volta Fantasy》、Akin Euba(ナイジェリア)の《Scenes from Traditional Life》などの楽譜も収録されています。
<コートジボアール Ivory Coast>
アフマド・フォファナ Ahmed Fofana が弾いている曲があります。この人はいろいろな楽器もこなすマルチなミュージシャンのようです。
<コンゴ民主共和国(旧ザイール) Democratic Republic of the Congo>
Bangambula Vindu(1953ー )の《Lullaby(子守唄)》、楽譜は「Piano Music of Africa and the African Diaspora Volume1」(Oxford University Press)に収録されています。小品ながら味わい深い作品です。
<ウガンダ Uganda>
こちらはウガンダのピアニスト Ivan Kiwuwa(1983ー )に関する情報です。
AfriClassical: Ivan Kiwuwa (b. 1983), Ugandan Pianist & Violinist
<マダガスカル Madagascar>
1999年にマダガスカルの留学生から聞いたところでは、この国には少なくとも一人、女性のプロのピアニストがいるそうです。
彼が本国の友人に自国のピアノ曲について尋ねてみたところ、こういうものですかということで、Ratianarivo作曲《Ny Sakaiza Fahazaza(=Childhood)》の最初の1ページを送ってもらいました。右はその表紙です。弾いてみると、開放的なとても楽しい曲のように思えましたが、残りのページを入手することは出来ませんでした。
その後、この作曲家がAndrianary Ratianarivo(1895ー1949)という人であることがわかりました。
Andrianary Ratianativo《Mankararirary ny aty 1ère version》(楽譜つき)
《Mankararirary ny aty 2ème version》( 〃 )
マダガスカルには19世紀初めにピアノが持ち込まれ、紹介されました。ピアノ作曲家としては Ratianarivo の
他に Naka Rabemananatsoa(1892ー1952)が知られていますが、音源など未発見です。
<ボツワナ Botswana>
同じリズムを繰り返しているだけのようにも見えるのですが‥‥。
《Traditional African piano groove from Botsuwana》
《Music of Botswana - Kay Benyarko African piano styles and techniques》
<南アフリカ South Africa>
ニャホのCD、asaに収録されている Isak Roux(1959ー )の《Township Guitar》は興味深い作品です。作曲者はこの作品について「アフリカの民族音楽の中に発見されるテクニックをベースに置いたエチュードを作ろうとしたその最初の試み」であり、「ズールー族(人?)のギター音楽に刺激を受けて書いた」と言っています(asaの解説より)。
Isak Roux《Kwela No.1》
一方、やはりasaに収録されている Bongani Ndodana(1975ー )の《Flowers in Sand》(→アフリカ(全般)のピアノ曲のCD)はあまりに静かな曲でよくわかりません。これもアフリカの一面を現すものかもしれません。
Renee ReznekによるCD「From my beloved country:new South African piano music」の全曲がユーチューブに入っていてここから聴くことができます。この中の David Kosviner(1957- )の《Mebira Mellody Ⅱ》はどうでしょう。